わきがの手術

原因を根本から取り除き、効果が持続する根治的治療法

ワキの精神性発汗の手術治療法

とても緊張したときなど、手のひらに汗をかいてしまうというようなことは、多かれ少なかれ誰しも覚えのあることでしょう。しかし、なかには、ちょっとした緊張や少しの気温の変化などでもびっしょりと手のひらに汗をかき、止めようと思えば思うほど、どんどん汗が吹き出てきてしまう、という人もおり、このような症状を精神性発汗と呼んでいます。

精神性発汗は、基本的に心理的療法での治療が中心となりますが、次のような人には手術による治療法もあります。


(1)精神療法の効果がまったく感じられなかった人

(2)精神療法を行う時間的余裕がない人

(3)ある程度でもよいから、短期間で汗を減らしたい人

(4)ある程度でも減汗効果が得られれば、自信を回復して前向きに社会生活を送れるであろう人

(5)ワキガとの混合型の人


精神療法には多くの努力と時間を要する場合が多く、一部では期待したほどの効果が得られないなどの理由で、かえって失望して自信をなくしてしまうケースがあります。

しかし、「ある程度でもよい」という控え目な要求水準を持った人なら、半分程度の減汗でも大きな喜びを得られます。たとえ半分でも効果が得られたという実感が、患者さんの不安を軽減して安心感をもたらし、手術の効果以上に汗が減ることもあるのです。

ワキの精神性発汗の手術に適しているのは、直視下剥離法です。しかし、ワキガ手術とは少し違います。


●より厚く剥離 真皮層の剥離する部位を、ワキガよりも厚くします。皮膚をより薄く剥離することで、削除されるエクリン腺の量が増えるからです。

●より広く剥離 わきのエクリン腺は、毛が生えている部分だけでなく、その周辺にも多数あるので、ワキガの場合よりも広範囲の剥離を行います。


また精神性発汗とワキガ型の混合型と診断される人もいます。この場合、エクリン腺ともアポクリン腺ともいえるような汗腺の存在が認められます。

これは、両者が一体となった混合腺であるアポエクリン腺というものと推察されます。この場合は、手術による減汗効果が非常に高いので、汗腺を完全に摘出することが大切です。



五味常明 院長